ゴールして後日ネットに、みんなが撮ってくれていた写真や記事をたくさん見つけました。
大会が撮ったプロ写真もあったし、台湾の知り合いが撮ったものも、知らないだれかが撮ってくれていたものもありました。
マラソン大会の写真サイトでは、アクセス数というのでしょうか? だれのどの写真が何回閲覧されているかがわかる、ぎょっとするサービスがあるそうなのですが、自慢じゃないけど武内さんとわたしの写真のアクセス数が他と比べて相当多いそうです。
武内さんが、「わたしはいいとしてさあ、くるちゃんのこの顔とか、すごい数の人が見てるんだけどみんなどういう気持ちで見てるのか不思議なんだよね。ちゃんと笑ってくれてるのかな。なんか一応、女子だしさ、どう見ればいいのか、見方がわからないんじゃない? これは芸だからウヒャヒャヒャって思ってくれていいんですよって、一言アナウンスしておくほうが親切だと思うんだけど。」そう言って心配してくれました。
ネットの向こう側にいる、顔の見えない台湾人への配慮は素晴らしいとして、わたしのことは人とも思っていない感じがいっそ気持ちよかったです。それと、わたしの顔は芸ではないです。
武内さんを笑顔で迎えたテープ係の女の子が、ゴールした直後のその背中を、真顔に戻ってしげしげと眺めていました。
それから武内さんは自分の写真を改めて見返して、「なんか走ってる時がんばって笑顔つくってもイマイチにしか写れないから、わたしも今度からくるちゃんみたいに苦しい顔して走ろうかな」とか言ってきたので、「イマイチだと思うのは自己評価が高すぎるからだよ!」と反論しました。
けっこう普段から、まあまあの出来の写真もあります。それにふたりとも変な顔して走っていたら、日本人やばいと思われそうなので、日本の名誉のためにもまあまあのかわいさではいてほしいです。