初回はバランスをとるのに時間がかかった似顔絵も3回目ともなると慣れたもので、あっというまに出来あがりました。
結局3度観た。
武内さんと感想を言い合うコーナーでは、意見の相違がほぼなくて喧嘩になりませんでした。
版画の入った大きな段ボールも、出国の際の荷物チェックをくぐり抜けました。
タクシーの運転手さんが後頭部に大ウケで写真を撮ってくれて、早くもメキシコに対する手応えを感じました。
先輩のご友人宅に荷物を置かせていただいて、市内観光に出発しました。
治安がよくないところもあるから貴重品にはくれぐれも注意するようにとのお言葉に、改めて気を引き締めました。
すごいウニみたいなものが視界をよぎったけどウニがいるわけないし気のせいかなと思ったら、本当にウニでした。
画面からウニが見切れないようにして密かな満足感を得ました。
夢中になっているうちに、いつしかウニとははぐれてしまいました。
早速食べ物に気を取られましたが、先輩の姿を見失わぬよう、意識を前方に集中させました。
左右にぎっしりお店がひしめく迷路のような細い通りを、ばっさばっさと大きな足さばきで前進しながら、時折後ろを振り返って武内さんがついてきていることを確認。
迷いのない先輩の足取りに続いて、似たような店構えの並ぶ通りを脇目も振らずに闊歩していくと、通りを曲がったところに今までとは毛色の違う市場が広がっていました。
愉快な骨董品がいっぱいです。
あと、どうしても欲しかった場合、武内さんに発注したらつくってくれるんじゃないかと思った。
持つべきものは美術家の器用な友人です。
浴槽と…髪?
風呂桶にうずくまっていると前回箱根で温泉に浸かったことを思い出しました。
山口さん、お風呂づいています。
このお風呂にお湯は入っていませんが、衆目にさらされている緊張で全身が芯からあたたまりました。
メキシコの治安についてかなり恐ろしい話も聞いていたので、大丈夫だよね、後ろから刺されたりしないよね? と警戒心でかたくなりました。
貴重品に気をつけながら後頭部サービスに励むと肩に力が入ります。
ああああ本当の温泉に入りたいなあと日本を懐かしみながらも、メキシコの方々の笑顔の引き出しの多さにはこちらも明るい気持ちになりました。
山口さん、江ノ島に箱根にメキシコに、本当にありがとうございました!
おつかれさまでした!!