2回目の山口さん、本日の行き先は箱根です。
今日の富士山は、雲の帽子をかぶっています。
風が猛烈に強く、吐く息は白く、北海道に負けないんじゃないかと思われる厳しい寒さでした。
後頭部の山口さんを写さなければという責任感に、首筋のリンパを保温したいという本能が襲いかかって苦しみました。
神泉の湯でかじかんだ指先を保温。
大湧谷に、着きました。
寒々しいはだかの山肌に湯煙が白くたなびいて、黄泉の国を思わせました。
黒かったのは殻だけで、ひび割れからこぼれたのはつるりとした真っ白な肌でした。
白身はプリプリとかたく、モフモフの黄身は粘膜にへばりついて、硫黄の味が…調子のいい時のおならを上品にしたみたいな味がしました。
貧血に効きそう。殻も食べれば14年くらい長生きできたんじゃないかと思いました。
みんな玉子を手に口の中をモフモフさせていて、同じ寒さの中で同じ物を食べていると仲良しな気持ちになりました。
ここも中継でよく出てくるところです!
いやあ、箱根って、テレビで見る架空の場所だと思っていたけど、本当に現存するなんてね、と思うとじわっときました。
そうかあ、女湯は男の夢かあ。
新鮮な気持ちでのれんをくぐりました。
男目線になると、脱衣所からしてロマンが充満していました。
あったかーい。
疲れがいっぺんにほぐれていきます。
あったまったところで、山口さんの顔が消えてしまわぬよう気をつけながらのシャンプー。
サウナも、お湯の種類もたくさんあって、いくつもの島を渡り歩きました。
山口さんを背負っていると、他の女性客を妙に狡猾に観察する自分がいて、いつも見ないところもばっちり、仔細に眺めることができました。
隠れ蓑みたいに女の皮をかぶって、極楽です。目を皿のようにして探しましたが、たぶん女湯しか見えなかったと思います。
すっぽん鍋で精力をつけて帰りました。
雑炊がとてもおいしかったです。
ごちそうさまでした!