若木感想
2日目52㎞
今日は昨日とうって変わってぐっと涼しく、霧雨のふりしきる素晴らしい天気だったのにどうしようもないタイム。肩の上に首が、首の上に頭部が乗っかっている普通のことがありえないくらいつらい。肉体の存在とはつまり辛苦そのものなのだと思った。
解脱したくもなります。
わたしがゴールすると、「アキコ(首を横にふる)、ベリーベリータイアド、トン(痛い)、ノーエナジー」と知らされた。そのくせドントウォーリーとか言われて、すごい心配なんですけど。
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武内感想(文字起こし)
天気が良かった。昨日暑くてつらかったぶん雨も風も素晴らしかった。足だけじゃなく腹筋も痛かった。30㎞で靴を履き替えた。気持ちが新しくなって良かった。…スタートから全然走れなくて、ゆっくり行こうぜ集団みたいな中にいたんだけどなんとなく単独っぽくなって、20㎞手前でいよいよおじいちゃん(おじいちゃんてだれ/一番おじいちゃんぽいおじいちゃんだよ。ビニール袋持って走る人)に「君がラストだよ」って言って抜かされた。「ネバーマインド」って。
それからしばらく、1日目の感想を考えながら走ってて、言わなきゃ! と思ったのが、『昨日走ってたらお父さんがバイクに乗って迎えに来たんだよね。でも目をごしごししたらお父さんじゃなくて、ああ自分疲れてるなと思って、ジュースを飲んだ。』って話。
でも脳が動かないのか昨日よりも考えごとの回数はずっと減って、無心に近い状態だった。
自分が最後尾だったんだけど、前後する男女がいて、彼らは写真撮りながら走ってるんだ。傘とか差して! 余裕で。それ見てなんだよなんだよと思ってた。まさか後にいっしょに走ることになるとは考えもしなかった。
犬としばらく並走した。犬が変な動きとかしてくれたから気がまぎれた。聞いた? 今日犬に噛まれた人いたらしいよ。(聞いてない)
半分の、26㎞地点で5時間かかってた。リタイアとか全然考えてなかったけど、制限時間が10時間って考えたらかなり厳しい。1㎞進むのに10分以上かかってて、計算したら速く見積もっても10㎞に1時間40分かかる。 無理だなと思った。
やっと30㎞地点に着いて、食欲がすごくあって、麺と肉とご飯2杯。たくさん食べた。
男女がカッパ着なよとかトイレはとか気遣ってくれて、そのへんから、今日はいっしょにゴール行くから! って雰囲気になってて、そんなそんな。わたし遅いし、間に合わない。って言ったんだけど、「なんならこの人がおんぶするし手つなぐから」って。それで、「こんなふうに」って、手ひくの実演してくれて。男の人と女の人とに両手ひっぱられて、そしたらすっごい速く進んだ! 空飛んでるみたいだった。
なんとゴールまで20㎞以上ずっと手をつないだまま走った。
食べものは食べたらなくなるじゃん? まあくるちゃんはよく「なぜ食べものは食べたらなくなるのか」って疑問(不満)を口にしてるけど。でも、距離は、ほんとに走ったらなくなるのかって信じられなかった。
正直明日の60㎞は無理だって思ってる。あきらめはしないけど。無理だと思うとかなしい