後頭部ビジネス

若木くるみの後頭部を千円で販売する「後頭部ビジネス」。
若木の剃りあげた後頭部に、お客さんの似顔絵を描いて旅行にお連れしています。


*旅行券の販売は現在おおっぴらにはしていません。*

2016年2月3日水曜日

自己肯定感は限界と隣り合わせ

スパルタスロンに関する、最後の記事です。

2015年は、スパルタスロンの年でした。
それを許してくださった環境、周りの皆様、本当にありがとうございます。
たくさんの方のお力添えで、なんとか完走することができました。

年またぎで、スパルタスロンへの思いを、溢れるままに書き連ねました。
いいことばかりは書いていません。
人としてちょっとどうかと思われる箇所もたくさんあります。

「ウルトラランナーは皆人格者」という定説に対し長年抱いていたモヤモヤの正体がわかりました。疎外感です。わたしは人格者であるべき「皆」に該当していない。嘆かわしいことですが、違和感を解消できて満足です。

人格者の皆さまは胸くそ悪いと思いますが、現代の、現在進行形の資料として公開させていただきました。
読者の方おられましたら、高い所から憐れみを込めて見下していただければと思います。お許しください。

完走できたことは、うれしかったです。
そりゃあもう。
けれど、時間が経てば経つほど、むなしい気持ちも湧いてきました。

2014年、リタイア。
2015年、完走。

目標を達成したからむなしいんじゃありません。
限界を感じたんです。

わたしには、優勝を争うようなトップランナーの重圧はわからないし、何度挑戦しても完走できない方の苦痛もわからない。想像してはみても、体感はどうしても、できない。

2回目でやっと完走した人の気持ちしかわからないんだ。
突き付けられた現実に、心の中は虚無感でいっぱいになりました。
完走できた。そしたら置いてけぼりだった。

断りもなしに、わからないことばかりが増えてゆく。
自分は自分の気持ちしかわからない。

レース中やっとの思いで手にいれた、「わたしはわたし」という自己肯定感は、他者を理解すること、理解したいと願うことから自分を遠ざけているような気がしました。

走っても走っても、自分以外になれないこと。
それを肯定する気には今はなれないし、悔しく、切なく、やるせないです。

でも、自分がすごくふてぶてしいのも知っているから、わたしは走り続けます。
ナイーブぶったり、もうしません。
人の気持ちをもっとわからない人になります。
覚悟はできてません。
強くなりたいんです。


迷走の一年を今年も始めるよ!