どうにか起きて、エイドに預けた私物を回収しに行きました。
満足に歩けないのでともちゃんの肩を借り、えっちらおっちら進みます。
目的地まではもしかすると1kmもなかったかもしれません。だけどわたしはちょっとの坂が上れなくてギブアップ。
武内さんが代わりに荷物を取ってきてくれました。
預けた荷物が失くなるのはよくあることで、実際自分も去年サンバイザーが戻って来ず残念な思いをしたのですが、今年は半端な場所でスタッフの方に託したヘッドライトまで、すべてまとめて返ってきました。一安心です。
青空。
帰りの1kmは、もう歩くの諦めてヒッチハイクしました。
快く乗せてくださった地元のお父さん、ありがとうございました。
ホテルのロビーには、〜〜〜さんがいらっしゃいました。
なんと声をかけて良いのかわからない……。
紫色に腫れた顔。包帯姿が痛々しいです。眉を20針縫ったって……。
「アイス買うたるで。」
〜〜〜さんが隣のお店に連れて行ってくださいました。
……約束だったんですよ!
『完走したらアイス買ってくれる』って。でもそれは、〜〜〜さんなら軽々完走するに違いないって確信してたからで、なんで怪我人におごらせてるんだろう? ひたすら恐縮でした。
ああ、つらい。やっぱり正直に告白しちゃおう、「そのリタイアには武内の魔の手がかかってるんですよ」って……。
決意を固めて武内さんのほうを見ると、「あれとあれ〜!」っつってちゃっかりダブルを頼んでいて、こいつ……。
ふてえ神経してやがると思いました。
(わたしもダブルです)
アイス屋さんの説明を聞いてもよくわからなくて、色味で選んだアイスは食べてみてもやっぱり何味だかわからず、……ナッツ系だと思うのですが、なんだと思います? みずきさんに一口食べていただくと、「なんか木の根の味がする。」とサバイバルな表現をされていました。
言われてみれば確かに自分自身も根っこのような気分でした。武内明子に養分を吸い取られていく……。
ごちそうさまでした!
〜〜〜さんは、「バスのサービスエリアでもアイス買うたるからな」って、やばい、やさしさが歯にしみます。『あの人リタイアするよ騒動』のことはますます言えなかったです。
保護者のごとく面倒を見ていただきまして、ご恩は決して忘れません。
おいしいアイスをありがとうございました。
どうぞお怪我が、早く早く完治しますように……。
おいたわしゅうございます…………。