後頭部ビジネス

若木くるみの後頭部を千円で販売する「後頭部ビジネス」。
若木の剃りあげた後頭部に、お客さんの似顔絵を描いて旅行にお連れしています。


*旅行券の販売は現在おおっぴらにはしていません。*

2014年10月27日月曜日

今日の世界遺産②、知美さんと天安門広場

天安門!
知ってる!  社会の教科書に載ってた!  天安門事件!!

ところで天安門って何があるの?

武内さんに聞くと、「うーん、何があるわけじゃないんだけど、広いなあーって感じる場所だよ」とのことでした。

武内さんは天安門広場で凧揚げするのが夢だったそうで、自宅から凧を持ってきていました。

頤和園でくじ引きをして、次の後頭部のお客さんを決めます。

だーれだっ。

知美さん!!


知美さんは「六甲初日に来たもののその時は旅券を買わず、あとから後悔して友達に頼んで買いに行ってもらった」そうで、それはものすごくうれしいお話なのでしたが、今、わたしたちは植物園に旅券を委託販売していて、マージン2割で懐に入ってくるの800円だから、初日にわたし本人から直接千円で買ってくれてもよかったんですよ、と思った。
でも、「やっぱり欲しい」って思い直してくれたエピソードに200円以上の価値はあるから…。
必死で損得勘定しました。

知美さん、描けました!

いっしょに旅ができてうれしいです!

シルバニアファミリーみたいなかわいい警察署を、おそれながらパチリ。

朝食バイキングのせいでおなかはすいていませんが、天安門広場へ行く前にお昼です。

日本では餃子と言えば焼き餃子ですが、中国でメジャーなのは水餃子。

食べきれない量の水餃子とオイリーな炒めもの、どんぶりに並々つがれたスープ。苦しいです。

武内さんはトマトと卵のスープが大好きです。

 
にこっ。

お店の入り口の、神様がまつられているところにて、ごちそうさまでした。
お腹いっぱいになりました!

いざ、天安門へレッツゴーです。

門の前ではお決まりの手荷物検査と身体検査があって、身が引き締まります。
ゲートをくぐるとすぐ横に、ぐったりした孫を抱えたご夫妻がいて、大丈夫かと気になりましたが寝てただけかも。

直立不動の隊列もわたしがくるっと振り向いて後頭部の知美さんを見せると、2、3人、クスっと笑っていた。よかった!  人間なんですね!  と思いました。
おつとめご苦労さまです!


天安門広場、広いです!!!


売り子さんから、頭に載せる小さな虹色の傘を買いました(買ってもらいました)。
ひとつ10元。200円くらいです。

ガイドさんは、「こんなの欲しがる日本人はじめてみた」と呆れていましたが、滅多に物を欲しがらないわたしたちがこんなに欲しているのだから!!  と父を説得しました。
対象年齢オーバーだと思いましたが、それから同じ虹をかぶっている大人を何人も見たので、セーフです。

やったね!

ありがとう父!

知美さんは一般観光客の方にも広場の売り子さんにも等しく人気でした!


小さく咲いた虹が、スモッグに霞んだ空間を彩ります。


武内さんもガイドさんも、前来た時はこんな花かごなかったと言っていました。

武内さんが怯えた表情で、あれ、造花だよね?  と聞くので、ばっかじゃないのあんな大きな花あるわけないじゃんと笑いとばしかけて、……え、うそ、ほ、本物…?  本物なの……?
確信が持てなくなって、ガイドさんに「あれは本物の花ですか」と聞いたら力強く「本物です」と言われて、ますます頭を抱えました。
中国恐ろしい!!!

でも、やっぱり造花だと思うんです…。
だって枯れそうにないんだもん……。

ここで、武内さんがリュックからおもむろにコンパクトを取り出しました。
何何〜と思うと凧でした。
うら
おもて。

このケースの中身に凧が収納されています。
わたしの思っていた竹ひごと和紙の凧とは全然違いました。
現代ってすごいです。

無風なので凧揚げするには走るしかありません。

ようい!



あきちゃんうまいうまい!
天安門の、ややスモッギー(造語)な空に、カイトが舞いました!

わたしも真似しようとしたけど、ダッシュしてもなかなか凧は上がらず、走り手の体重は関係ないはずだよな、と不安になった。

最後に、やっと一瞬、宙に浮きました!


凧揚げのあとにはふたりともゼイゼイゼイゼイ息を切らしていて、そういや…明日マラソンだけど……と思いました。
こんな調子で、42km走れるのかね…?  
目と目で不安を共有しました。

天安門近くの公衆トイレは、学校祭のクラスパビリオンみたいなたのしい入り口だけど、中は普通でした。


知美さん、あの真ん中の絵が、毛沢東さんですって!

「中国はなんでも左右対称デス。秩序を守りマス」
というガイドさんの説明に、左右対称にとらわれるのって強迫性障害じゃないの? 心療内科紹介しますけど? と思った。それから、心の声は公安には届かないよなと思ってきょろきょろしました。


天安門から、隣接する故宮博物館へ向かう途中の狭い通路では、止まらずにさっさと歩きやがれ!  という公安の怒号が飛んでいて、後頭部の知美さんを撮影していたギャラリーが怒られてしまいました。責任を感じます。



故宮博物館の入り口まで知美さんをお連れして、ベンチで顔を描き変えることに。
知美さん、これにて!!

虹色の思い出をありがとうございました!