エリアさんです!
本名だけど、ハーフじゃないそうです。
わたしも「くるみ」という名前のせいで、くるくるっとした小さくてかわいい女の子だという間違った先入観を抱かれがちなので、厄介な本名というテーマで語り明かしたいと思いました。
あと、クジが当たらないこともあると思っておられるようだったので、疑惑を早く払拭せねば! 旅には必ずお連れしますよ! と、心の中で大きく声を上げていたところでした。
エリアさんを当てられてほっとしました。
エリアさん、故宮博物院から移動する、揺れる車中で描きました!
天壇公園は、一言で言うと「広大な祈願所」だそうです。
長廊の突き当たりは急な登り坂になっています。
今日訪れた4箇所すべての入り口にセキュリティチェックがありました。
後頭部のせいで呼び止められたりしないことはもうわかっているので、堂々と通過します。
しかし、祈願という単語から想起されるような切実な雰囲気はなく、廊下では市民がにぎやかに将棋やトランプに興じています。
中国将棋はコマが大きい!
長廊の突き当たりは急な登り坂になっています。
坂道をよっこらよっこら、うつむいて踏みしめ、ふと光を感じて顔を上げると、天壇公園のシンボルが!
この、3つ円盤が重なったものが、ここのシンボル、祈願殿です。
中国の写真を撮る時の声かけは「イー、アー、サン!」。
「いち、に、さん」の意です。
日本の「ハイ、チーズ!」のイメージから、中国は「ハイ、マーボ! 」 かな、などと食べ物路線で予想をしていたので少しがっかりです。
ただし中国と一口に言っても広いので、地域によって違いがあるのかもしれません。
ただし中国と一口に言っても広いので、地域によって違いがあるのかもしれません。
なかなか見えないなあと背伸びをしたりしていると、いつしか後頭部をバシバシ撮られていて、エリアさんが名所みたいになっていました。
あんたちょっと隣行ってきなさいと親から命じられたに違いない女の子が接触してきました。
今こうして写真を見ると、こわごわだったのだろうということが容易に想像できますが、ずっと後ろを向いているわたしには女の子の姿は見えないし、交わされている言葉もわからないし、突然しがみつかれてこっちだって十分びくっとしました。
写真があまりにも愛らしくて引きました。
エリアさんは変わった名前だけど、小学校での呼び名は「エリちゃん」だったんじゃないかな、かわいいな。
姉の「まりも」も、藻のくせに略すと「まりちゃん」で普通なんだよな。
「くる」は、2文字にすると「くるみ」の時にはなかったクルクルパー感が匂い立つんだよな。だからわたしは後ろをとって「るみ」と名乗っていました。
北京の日没は早いです。
3時過ぎでもう夕暮れの予感に包まれます。
だだっ広いスペースがあったので、武内さんがビデオづくりのためちょっと踊ってみようと発案。父にビデオカメラを託して武内さんとはしゃぎました。
笑いは不要! という感じでふたりの世界に入りこんでいて、後頭部のエリアさんは見向きもされずでした。
退屈したねーとか言って広場で踊ったりしているうちに貴重な自由時間があっという間になくなってしまって、展示物は駆け足で通過することに…。
わたしも隣に並んで真似してみましたが、とても真似できない軟体でした。
わたしははなから手のひらを合わせることを諦めて、かろうじて手の甲を合わせるだけだったのですが、彼女と別れた後で突然武内さんがううううっと苦しみだし、軟体ポーズを試みて腕がつった、と身をよじって悶絶していました。
広場では太極拳をしている集まりも。
音楽に合わせて少し離れたところで踊りのまねごとをしていると、武内さんにすごく上手だよと誉められて顔から火が出るかと思いました。エリアさんに八つ当たりしたかったです。これで、今日の世界遺産巡りはおしまいです。
詰め込み型学習旅行になりましたが、一箇所ずつ、ちがう人と旅行ができたので、だれることなく毎回新しい気持ちで臨めました。後頭部の顔の効果は絶大です。
エリアさん、集中力をありがとうございました!
これから北京ダックを食べに行くけど、エリアさんとはここでお別れです!
ブーハオイースー(ごめんなさい)!