後頭部ビジネス

若木くるみの後頭部を千円で販売する「後頭部ビジネス」。
若木の剃りあげた後頭部に、お客さんの似顔絵を描いて旅行にお連れしています。


*旅行券の販売は現在おおっぴらにはしていません。*

2017年10月15日日曜日

殻破後頭部在






なんか毎回こういうこと言ってる気がするけど、今年は後頭部剃らない予定だったんです、目立ちたくないし……。
せっかく髪の毛生え揃ってやっと普通になっていたし、大会中はどうせ帽子被るし、「今年は後頭部ないの?」「ないの。」って。
「なんで?」「だって……(沈黙)」って。
内にこもりたいなあ、殻破るのしんどいからなあって。

でも結局、やりました!
やってよかったです。

殻破れて後頭部在り。

ほら、古文で習ったあれです。

「国破れて山河在り

 城春にして草木深し

 時に感じては花にも涙を注ぎ

 別れを恨んでは鳥にも心を驚かす」


「殻破れて後頭部在り
 
 パルテノン神殿夜明けにして闇深し
 
 時に感じてはカメラに視線を送り

 再会を祝しては後頭部にも心を驚かす」

自分で作っといてどういう意味だか全然説明できないんですけど、なんとなくニュアンスで、とにかく後頭部が全世界的に人気だったってことが伝わったでしょうか……?


なんかオフィシャルっぽいビデオカメラで取材とかされましたよ。
色々指示を出されて、今にして思えば、「正面の顔で『スパルタスロン』って言ったあと半回転して後頭部を見せろ」っていう簡単なミッションだったんですけど、何しろ英語ができないので散々もたついてね……。
申し訳なくて、最後に「シグノミ(ごめんね)」ってギリシャ語で言ったらそこが一番ウケました。


自分の後頭部でだれかが笑ってくれるというのは、やっぱりうれしいものでした。
勇気を出して後頭部、開放できてよかったです。
後頭部を中心に人の渦に揉まれていると7時はもうすぐそこに迫っていて、緊張する隙もないまま、ほんの一瞬武内さんと手を握り合って、ギャーギャー騒々しいスタートが切られました。