後頭部ビジネス

若木くるみの後頭部を千円で販売する「後頭部ビジネス」。
若木の剃りあげた後頭部に、お客さんの似顔絵を描いて旅行にお連れしています。


*旅行券の販売は現在おおっぴらにはしていません。*

2016年1月28日木曜日

お守り紹介


ホテルに帰って、明日の帰国のための荷造りをしました。
日本から持ってきた荷物に、現地でいただいたスパルタスロンの参加賞が加わりました。

日本からは、太郎美術館の方にいただいた手ぬぐい。
帽子に縫い付けて走りました。
キュートとは言い切れない、もののけの香り漂うお茶目なカッパのイラストです。

日差しを防ぐための手ぬぐいなので夜間は使用しませんでした。
夜が明けて、デザイン違いでまたカッパ。

2日目は雨天だったため日差しはなかったのですが、手ぬぐいのおかげで視界が狭くなり集中力が増しました。
既製品の日よけキャップも売られていますが、手づくりだと布の分量をアレンジできて何かと便利です。
ニヒルなカッパスマイルも守護霊みたいで頼もしく、手ぬぐい大活躍でした。

それから松本さんがふたりにくれた、色違いのお揃いペンダント。

華奢な稲妻モチーフです。
ギリシャ神話のイメージだって。

偶然集まった雨グッズが、暑さに弱いわたしを完走へと導いてくれた気がしました。
多謝。

スパルタスロンの参加賞は、オリーブオイル、オリーブ石けん、オリーブの瓶詰めなどで、オリーブ尽くし。
昨年は大会帽や大会Tシャツもありましたが、今年はなかった気がします。


かわりにいただいたのは、ずしんと重たいギフトボックス。
濃いブルーにくすんだ金のリボンが高級感を醸し出します。

中身は、こんな立派な鍋敷きでした!

素敵だ〜。
気に入って大切に使っていたら、熱で塗装が剥げちゃいました。
もしかして……鍋敷きじゃなかったとか?
ていうかそもそも、実用品じゃ、ない……?

傷ついた筋肉。
……経年劣化をたのしみたいです。

そして、寄せ書き。

わたしは驚いて感激せねばならなかったのですが、

「あきちゃん、わたし、知ってたんだ…。」

あなたのお父さんに、「もう見たとね?」って感想を求められたから……。

ギリシャに発つ直前、熊本の美術館でお父さんにお会いした際、「もう出発ね? 用心していかなんばい!」のすぐ後でうれしそうに寄せ書きの話題を振られて、「ああああっ、それ、たぶん、ないしょのやつ……!」

その場では、「お父さん、安心してください。わたしは全然知らなかったって顔でちゃんとびっくりしますから。」と神妙な面持ちで誓ったのですが、その時点で約束を守る気などさらさらなく、本当は「でかした!」って讃えたい思いでした。
サプライズ返しする大チャンス。

大会前日、返り討ちの瞬間が訪れました。
折り畳まれた寄せ書きを両手に捧げ、うやうやしく渡してくれる武内さんに、「え〜! すごい〜!!」って、しばらくは小芝居を打つ気でいたのですが、計画をあたため過ぎてわたしはもう飽きていました。
第一声から「知ってた。」とか言って、かわいげないです。
驚く武内さん。さらに原因が実の父だと知り、一気に萎える武内さん。
逆襲成功です。

にやにやしながら広げてみて、サイズの大きさに驚きました。国旗になっています。さらに中央の日の丸から、ただならぬ妖気が漂ってくるのに気付いてしまい、な、な、何ごと……?

ギャア。
すごい、っていうかこわい……!!
おかっぱ部分が「絶対完走」の4文字で埋め尽くされていて、リタイアしたら祟られそうでした。
完走できて本当によかったです。


生地の端の始末はきちんとミシンがけされていたり、日の丸の赤も手間のかかるろうけつ染めだったり、すごい労力で作られた国旗でした。
別にコメントも適当なでっちあげだっていいのに、それぞれ自筆で書いてくれたらしく、各地に散らばる友人たちと郵送で何度もやりとりしたそうです。

サプライズ回避できてほっとしていたのに、細かいサプライズのたくさん詰まった寄せ書きに、わたしはしっかり感動させられてしまいました。
強制参加してくださった皆さま、お忙しい中すみませんでした。
パワーをありがとうございました。

「くるちゃん、帰国したら払うから!」
突然武内さんが、立て替えていた参加費のことを言ってきたけど、「いいよいいよ! 介護料だよ!!」わたしは慌てて謝絶しました。
そしたら、「は? 介護料とか言い出したらこんなんじゃきかないよ。借金だよ。」と仁王立ちされて、そのへんの金銭感覚はちゃんとしているんですね。確かに肛門に指突っ込ませるとかありえないオプションでした。
にもかかわらず介護料もなしに結局経費まで支払わせてしまい、わたしの心の借金が膨らんでいます。
来世でお返しします。